セイコー「アルピニスト」をこの上なく丁寧に解説!

「セイコー プロスペックス」のクラシカルスポーツウォッチシリーズ
 アルピニストは、セイコーが登山やトレッキングなどのアクティビティ向けに展開する「セイコー プロスペックス」ブランドの一翼を担うシリーズで、クラシカルな外観を保ちながら高い実用性を備えている。

 シリーズ誕生のルーツとなったのは、1959年発売の「ローレル アルピニスト」だ。当時、日本初の本格スポーツウォッチとして誕生し、過酷な環境下での精度維持と視認性確保を追求した結果、登山家や自然愛好家たちの支持を得た。

 この伝統は現行モデルにも受け継がれ、内転リングによる簡易方位計や高水準の防水性能、ステンレススティール製ケースなど、フィールドでの実用性に優れた機能とデザインを融合。さらにメカニカルやクォーツなど多彩な選択肢を用意することで、アウトドアアクティビティの初心者から熟練愛好家まで、多様なユーザー層に対応している。

1959年、初代「ローレル アルピニスト」の登場
セイコー アルピニスト
現在のアルピニストの源流となったのが、1959年に発売された「ローレル アルピニスト」である。1960年代のレジャーブームを目前に登山やスキーの人気が出始めていた頃、スポーツシーンにフィットする時計として誕生。砂やほこりの侵入を防ぐために機密性の高いスクリューバックを採用し、レザー製のウォッチパッドは汗から時計を守る役割を果たした。
 1959年に登場した「ローレル アルピニスト」は、セイコーのスポーツウォッチ開発における礎となるモデルである。

 当時、日本では登山やハイキングへの関心が高まり、時計にも高い耐久性や精度が求められた。ローレル アルピニストは、頑丈なケース、見やすい文字盤、堅実なムーブメントを備え、プロ・アマを問わず多くの登山家が信頼する装備品となった。

 その成功は、後続シリーズの方向性を定め、「アルピニスト」特有の性能重視の設計思想を確立した。

 これにより、セイコー時計コピー Nランク 代金引換を激安はアウトドアウォッチの分野で存在感を高め、現在まで続く実用的かつクラシカルなコンセプトの源流を形作ったと言えるだろう。

セイコー「アルピニスト」の魅力と特徴
「アルピニスト」の魅力はデザインや機能性にある。過酷な自然環境で発揮される耐久性と日常使いにも適応する汎用性、そしてクラシカルな佇まいの融合にある。この点について、以下でさらに掘り下げて見ていこう。

デザインに込められた機能美
セイコー アルピニスト
アルピニストのラインナップに共通しているのが登山やトレッキングで使いやすいデザイン。時刻の判読性を高める針とインデックスに加え、ケースも装着感を高めるフォルムを採用している。
 アルピニストは、視認性と堅牢性を重視した設計が大きな特徴である。たとえば、太くコントラストのはっきりした針とインデックスは、薄暗い森林や曇天下でも瞬時に時刻を読み取れるよう考慮されている。

 また、内転リングを用いた簡易方位計は、登山路での方向確認に役立つ。

 ケースフォルムは装着感を高め、また素材も耐久性を確保するべく、ステンレススティールやサファイアガラスなどを使用している。

 結果、デザインは単なる装飾ではなく、使用者が自然環境で直面する課題に応えつつも、着用することの喜びが感じられる外観を生み出している。これが、アルピニストが高く評価される理由である。

アウトドアに最適な耐久性と防水性
アルピニストは、山岳環境やアウトドアアクティビティを想定し、優れた耐久性と防水性能を備えている。いずれも20気圧の防水性能を備えているので、雨天時はもちろん、川を渡ったり、雪山に登ったりというような状況でも安心して使用可能だ。

 素材には腐食や摩耗に強いステンレススティールを採用し、ケース内部のムーブメントを衝撃や湿気から守る。

 たとえば、長時間の登山で振動や汗、温度差が生じても、時計は精度を損なわず動作を続ける。

 この堅牢性と耐候性は、アウトドアの専門家や本格的な山岳ガイドにも有用であり、また都市生活においても日常的な衝撃や水濡れ対策として価値が高い。

搭載された機械式ムーブメントの技術力
 現行のアルピニストには、セイコーが培った機械式ムーブメント技術が注ぎ込まれている。

 従来モデルに採用されているCal.6R35は約70時間のロングパワーリザーブを確保し、週末を挟んでも止まらず、実用性が高い。

 さらに近年、Cal.6R54を搭載するモデルでは、約72時間パワーリザーブとGMT機能を追加している。

 異なるタイムゾーンの把握が求められるワールドワイドな活動やビジネスにも対応可能だ。

 こうした精密なムーブメントはセイコー独自の品質管理下で生産され、高い信頼性を維持。ユーザーは長期にわたって安定した計時性能を享受できる。

「アルピニスト」の現行3モデルを紹介
 現行の「アルピニスト」シリーズは、それぞれのモデルが特定のニーズに応える設計となっている。以下では主要な3モデルを詳しく紹介する。

アウトドアシーンで輝くRef.SBDC091
セイコー アルピニスト SBDC091
セイコー プロスペックス「アルピニスト」Ref.SBDC091
自動巻き(Cal.6R35)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径39.5mm、厚さ13.2mm)。日常生活用強化防水(20気圧)。9万7900円(税込み)。
 Ref.SBDC091は、グリーンダイアルとゴールドカラーの針が特色で、クラシカルな雰囲気を醸し出しながら、内転リングによる簡易方位計や20気圧防水などの実用性も兼ね備えている。

 Cal.6R35搭載で約70時間のパワーリザーブを誇り、週末を挟んでも止まらない安心感がある。

 直径39.5mmのケースは手首になじみやすく、登山用ウェアからカジュアルなスタイリングまで幅広い装いにマッチ。また、野外キャンプや軽登山で簡易的な方位確認が行える点もユーザーにとって大きな利点である。

 Ref.SBDC091は、機能とデザインを両立するバランスの取れた一品だ。

機能的なRef.SBDC087
セイコー アルピニスト SBDC087
セイコー プロスペックス「アルピニスト」Ref.SBDC087
自動巻き(Cal.6R35)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約70時間。SSケース(直径39.5mm、厚さ13.2mm)。日常生活用強化防水(20気圧)。10万100円(税込み)。
 Ref.SBDC087は、ブラック文字盤とステンレススティール製ケースの組み合わせがシンプルでどんなファッションにも馴染む、高い汎用性が特徴だ。

 視認性の高いインデックスと針は、曇天や木陰でも時間確認がしやすい点に加えて、内転リングによる方位計機能はハイキングや野外スポーツでの簡易ナビゲーションに有効である。

 Cal.6R35の搭載により約70時間パワーリザーブを確保し、日常の使用でも安定した動作を約束。直径39.5mmのケースサイズと20気圧防水性能も相まって、都市生活から自然散策まで多彩なシチュエーションで役立つユーティリティーモデルとして人気を博している。

特別仕様が際立つRef.SBEJ005
セイコー アルピニスト SBEJ005
セイコー プロスペックス「アルピニスト」Ref.SBEJ005
自動巻き(Cal.6R54)。24石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。SS(直径39.5mm、厚さ13.6mm)。日常生活用強化防水(20気圧)。14万9600円(税込み)。
 SBEJ005は、アルピニストシリーズの中でもプレミアム感が際立つ特別モデルである。

 深みのあるグリーンの文字盤にゴールドの針とインデックスを組み合わせ、クラシカルで洗練されたデザインを実現している。

 先端が赤い24時針やヘアライン仕上げのベゼルに配された24時間表記を特徴とし、高い視認性と判読性を持つ。Cal.6R54を搭載し、約72時間パワーリザーブとGMT機能を実装するなど実用性を強化している点も特筆だ。

 サファイアガラスや上質なレザーストラップはクラシカルな風合いと高級感を演出し、立体的な植字インデックスが文字盤に奥行きを生む。こうした細部まで配慮した仕様により、SBEJ005は精密さと格式を併せ持つ特別な一本として位置付けられている。

「アルピニスト」の歴史に見るセイコーの哲学
「アルピニスト」は、セイコーが長年培った技術力と、ユーザーのニーズに真摯に応えた姿勢の集大成とも呼べるシリーズである。

 1959年の初代モデル誕生以来、自然環境下での信頼性、視認性、耐久性が求められ、それに応える工夫が積み重ねられた。結果として、クラシカルなデザインを踏襲しつつ、機能的価値を高める独自の進化が続いてきた。

 この哲学は、アウトドア専門家だけでなく、日常生活で実用的かつ個性を表現したい人々にも響く。アルピニストは、セイコーが革新と品質を両立し続けるブランドポリシーを示す優れたタイムピースと言える。

30代にお勧めしたいタグ・ホイヤーを「カレラ」や「フォーミュラ1」から5本選ぶ

30代は、見た目だけでなく、品質やストーリーに目を向けて選ぶべきモノが増えてくる。腕時計もそのひとつだ。そこで注目したい時計ブランドが、タグ・ホイヤーである。伝統と革新を両立しながら、日常使いにもフィットする実用性を備える腕時計を製造するブランドだ。今回は、30代の今こそ手に入れたいタグ・ホイヤーの魅力的なモデルを紹介する。

30代になれば、身に着けるモノの意味が少しずつ変わってくる。見た目だけでなく、品質やそのモノが作られた背景やブランドのストーリーを意識するようになり、時計も「より良い1本持ちたい」という気持ちが芽生えるかもしれない。そんな時にお勧めしたいのが、タグ・ホイヤーである。1860年創業の老舗ながら、伝統に甘んじることなく、常にスポーツやスピードを軸に革新を続けてきたこのブランドは、30代という節目にふさわしい理由をいくつも備えている。

 まず、信頼感がある。タグ・ホイヤーは古くからクロノグラフやストップウォッチの分野で名を馳せてきた実績があり、モータースポーツとの深い関係性は今もブランドの核となっている。そのようにして培われてきた時計製造ノウハウによって、品質面に一定の安心感があり、時計としての基本的な性能やつくりに信頼がおける。ただし“伝統工芸的なウォッチメイキング”を売りにしているわけではなく、タグ・ホイヤーはあくまで機能性とスタイルのバランスを重視するブランドであるという視点は持っておきたい。

 次に挙げたいのは、そのデザインの自由度だ。「タグホイヤー スーパーコピー代引き カレラ」や「タグ・ホイヤー モナコ」といったレーシング由来のモデルは、直線的で力強く、アクティブな印象を好む人に最適だが、一方で近年ではアーカイブをもとに再構築されたクラシカルなモデルも増えており、より落ち着いた印象の1本も選べるようになっている。30代という年齢層は、ビジネスにもカジュアルにも振れる多面的なライフスタイルを持つだけに、TPOに合わせて選べるタグ・ホイヤーのラインナップは心強い。

タグホイヤーイメージカット

 さらに、スイス時計においてタグ・ホイヤーは価格以上のパフォーマンスを維持している点も見逃せない。特にエントリークラスの自動巻きモデルでは、ブランドバリューと価格のバランスに優れていて、機械式時計の第一歩として選ばれることも多い。手が届きやすい価格帯ながら、きちんとスイスメイドで、デザインにもブランドらしさがしっかりと反映されている。買ったあとに“品のある時計を持っている”という満足感が得られる点も、30代の視点からすると大きな魅力となる。

 一方で、タグ・ホイヤーはここ数年で自社製ムーブメントや複雑機構にも力を入れており、高級時計市場での存在感も確実に高まりつつある。例えばキャリバーTH20-00などの自社製ムーブメントは、パワーリザーブや構造の面でも堅実な進化を見せており、「スタイルだけではない」というメッセージが製品を通して伝えられている。プレミアムラインに目を向ければ、より本格的な機械式時計の世界も覗けるようになっている。

 タグ・ホイヤーは、人生のステージが変わり始める30代にこそフィットする。見た目に華がありながら、歴史と実用性を兼ね備え、過剰な主張をせず、手に届く価格で“ちゃんとした時計”を所有する喜びを与えてくれる。ラグジュアリーすぎず、かといってチープでもない。そのちょうどいい立ち位置こそが、今の30代が求めている時計のかたちではないだろうか。選択肢のひとつとして、タグ・ホイヤーを真剣に検討する価値は十分にある。

30代男性におすすめしたいタグ・ホイヤー5選
 タグ・ホイヤーの豊富なコレクションの中から、30代男性にお勧めしたい、実用性と個性を兼ね備えたモデルを厳選して紹介する。次の1本を探す際の参考として、ぜひチェックしてほしい。

「タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ」Ref.CBS2210.FC6534
タグホイヤーカレラクロノグラフ
タグ・ホイヤー「タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ」Ref.CBS2210.FC6534
“逆パンダ”ダイアルをもつ「2447 NSモデル」をベースに、カレラのシグネチャーデザインにひとひねりを。パンチング加工を施したカーフスキンストラップには、大人の遊び心を感じさせる。自動巻き(Cal.TH20-00)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。SSケース(直径39mm)。100m防水。91万3000円(税込み)。
 落ち着きと力強さを兼ね備えたデザイン、日常使いに耐える性能、そしてタグ・ホイヤーが長年磨き続けてきたクロノグラフという専門性。「タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ」は、30代男性にこそふさわしい1本だ。それらが一体となったこのモデルは、単なる“かっこいい時計”では終わらない説得力を持っている。

 ブラックのダイアルに、対照的なシルバーのインダイアルを組み合わせた通称“逆パンダ”の配色は、視認性に優れながらもクラシックな表情をたたえており、流行に左右されにくい。ミニマルなバーインデックスとスリムな針は、モダンで洗練された印象を与え、ビジネスシーンでも悪目立ちしないスマートさがある。

 また、“ベゼルレス”スタイルとなっており、1970年代のプラスティック風防を思わせるドーム型のサファイアクリスタル風防がケースへと続く「グラスボックス」となっていることも大きな特徴である。

 本作は1960年代にわずかな数だけ限定生産された「2447 NS」をベースとしており、ヴィンテージな趣きを存分に感じられる1本なのだ。

 もっとも、機能は現代的に改められている。両方向巻き上げ式の自動巻きムーブメント、Cal.TH20-00を搭載しており、パワーリザーブは約80時間と現代的だ。頻繁に主ゼンマイを巻き上げなくても安定した駆動が続き、平日の使用にも、週末のオフにもストレスを感じさせない仕様となっている。ケースバックはシースルーで、ローターの動きやコート・ド・ジュネーブ装飾が楽しめるのも、機械式時計ならではの醍醐味だ。

 ストラップにはブラックのパンチングレザーを採用。レーシングスピリットを想起させるデザインでありながら派手すぎないため、フォーマル寄りのスタイルにも合うだろう。

「タグ・ホイヤー カレラ スポーツクロノグラフ」Ref.CBN2A1A.BA0643
タグホイヤーカレラクロノグラフ
タグ・ホイヤー「タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ」Ref.CBN2A1A.BA0643
見た目も中身も妥協のない作り込みが光る1本。オンオフ問わず活躍する機械式クロノグラフを探している30代男性にとって、今まさに選ぶべきモデルだ。本作なら、時計としての完成度と日常になじむデザイン、その両方を手に入れられる。自動巻き(Cal.TH20-00)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。SSケース(直径44mm)。100m防水。93万5000円(税込み)。
「タグ・ホイヤー カレラ スポーツクロノグラフ」は、モダンかつスポーティーなデザインを特徴とする腕時計だ。いくつかのバリエーションが展開されているうち、本作はサーキュラーサテン仕上げが施されたブルーダイアルとブルーのセラミックス製ベゼルが組み合わされた、爽やかな1本となっている。また、光を受けてさまざまな表情を見せるダイアルは、一方でインダイアルにスネイル状の加工が施されることで、強い光源下でも高い判読性を獲得している。

 ケース径は44mmとやや大きめだが、全長は短く、また厚すぎないため、装着感は思いの外良い。ステンレススティール製のブレスレットは、ヘアラインとポリッシュを巧みに使い分けることで、スポーティーさの中に上質感を漂わせている。

 ムーブメントは前掲の「タグ・ホイヤー カレラ クロノグラフ」と同じく、Cal.TH20-00を搭載している。パワーリザーブ約80時間の実用性や、シースルーバックからのぞくムーブメントを鑑賞できるという審美性を備えているのだ。

 ブレスレットタイプであるため、夏場の汗をかきやすい時期であっても重宝するだろう。

「タグ・ホイヤー フォーミュラ 1 クロノグラフ」Ref.CBZ2082.FT8096
タグホイヤーフォーミュラ1クロノグラフ
タグ・ホイヤー「タグ・ホイヤー フォーミュラ 1 クロノグラフ」Ref.CBZ2082.FT8096
レーシングスピリットを想起させるカラーリングとデザインをもつ1本。グレード2のチタン製ケースを使用した、カジュアルながらも大人の余裕と遊び心を感じさせるタイムピースとなっている。自動巻き(Cal.16)。2万8800振動/時。パワーリザーブ約42時間。Tiケース(直径44mm、厚さ14.1mm)。200m防水。70万4000円(税込み)。
「タグ・ホイヤー フォーミュラ 1 クロノグラフ」Ref.CBZ2082.FT8096は、2025年に発表された、同ブランドの最新作だ。モータースポーツの熱量を手元に宿すような1本となっており、レースの興奮をそのままデザインに落とし込んだこのモデルは、スピード感と個性を求める30代男性にこそふさわしい。特にオンとオフをしっかり切り替えたい人にとって、ビジネスでは見せられないもうひとつの顔を表現するための理想的な時計といえる。

 ブラックを基調にしながら、随所にレッドを効かせた大胆な配色は、F1の世界観を体現している。オパーリン仕上げのブラックダイアルはレーシングマシンのパーツを思わせる立体的な表情を持ち、視覚的なインパクトは抜群だ。そこに配置された3つのインダイアルは機能としてのみならず、デザインの一部としての効果も発揮している。

 ケース径は44mmと大ぶりではあるものの、チタン製であるため軽量で、ラグが短く全長が大きく取られていないことから、良好な着用感が得られる。なお、このケースはサンドブラスト加工が施されており、ツール感がたっぷりだ。ブラックのラバーストラップが軽快さとスポーティーな印象を後押しし、アウトドアやドライブなど休日のアクティビティーにもぴったりの仕上がりとなっている。

「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル200 クロノグラフ」Ref.CBP1113.BA0627
タグホイヤーアクアレーサープロフェッショナル200クロノグラフ
タグ・ホイヤー「タグ・ホイヤー アクアレーサー プロフェッショナル200 クロノグラフ」Ref.CBP1113.BA0627
高い性能や堅牢性に加え、大人のゆとりを感じるエレガンスを備えるクロノグラフ。ブルーに輝くダイアルをアクセントに、汎用性と耐久性に優れたデザインを確立した、現代を旅する冒険家のためのモデルと言える。クォーツ。SSケース(直径40mm)。200m防水。39万0500円(税込み)。
「アクアレーサー プロフェッショナル200 クロノグラフ」は、タグ・ホイヤーが手掛けるダイバーズウォッチコレクションのうち、クロノグラフ機能を搭載したモデルだ。ダイバーズウォッチというと、どうしてもスポーティーになりすぎる場合がある。しかし本作は、サンレイ加工を施したエレガントなブルーダイアルを組み合わせ、さらにケース径40mmに抑えることで、オンオフ問わずにマッチするデザイン性を実現している。

 エレガンスを大事にしつつも、もちろんダイバーズウォッチらしい機能性を有している。200m防水のケースには逆回転防止ベゼルが搭載されており、また、時分針とインデックスには蓄光塗料が施されることで、暗所や水中でも視認性を確保している。

 クォーツクロノグラフを採用しているため、正確な時間計測とメンテナンスの手軽さも大きな魅力となっている。忙しい平日に秒単位の正確さを求めるビジネスパーソンにとって、煩わしさのないクォーツは実用面で大きなアドバンテージとなる。

 本作は、スマートな見た目と本格的な性能を持ち合わせた現代的なスポーツクロノグラフだ。主張しすぎず、実用性をしっかり担保したこの時計は、30代になってライフスタイルが多様化した男性にとって、あらゆるシーンで頼れる1本になるはずだ。スタイルに左右されない強さと柔軟性を兼ね備えた、まさに“使える時計”の好例である。

「タグ・ホイヤー モナコ クロノグラフ ガルフ」Ref.CBL2115.FC6494
タグホイヤーモナコクロノグラフガルフ
タグ・ホイヤー「タグ・ホイヤー モナコ クロノグラフ ガルフ」Ref.CBL2115.FC6494
時計史やモータースポーツの背景をしっかり背負った「モナコ ガルフエディション」は、年齢を重ね、自分らしい選択ができるようになった30代だからこそ、この個性を受け止められる。自分のスタイルを際立たせる1本だ。自動巻き(Cal.TH20-00)。33石。2万8800振動/時。パワーリザーブ約80時間。SSケース(直径39mm、厚さ13.8mm)。100m防水。112万2000円(税込み)。
「タグ・ホイヤー モナコ クロノグラフ ガルフ」は、個性を求める30代男性にこそ選んでほしい1本だ。

 モナコといえば、1969年に登場した世界初の防水スクエアケース自動巻きクロノグラフとして知られる名作。スティーブ・マックイーンが映画『栄光のル・マン』で着用したことで一躍アイコンとなり、以来その独特なフォルムとモータースポーツとの深い関係性が、時計愛好家の心をつかんできた。そこに伝説的なオイルブランド、ガルフのカラーリングを組み合わせたのがこのRef.CBL2115.FC6494。ブルーのダイアルに走るオレンジとライトブルーのストライプは、単なる装飾ではなく、レーシングカルチャーへのリスペクトそのものだ。

 アイコニックなスクエアケースはステンレススティール製で、サイズは39mm四方。数字上はコンパクトだが、スクエアケースの個性によって、手元での存在感は抜群だ。厚すぎないため装着感も良く、カジュアルからジャケットスタイルまで幅広く対応する。

 風防にはドーム型のサファイアクリスタルを採用し、レトロな雰囲気を加えながら、耐傷性といった機能面にも配慮されている。

 ストラップにはパンチング加工を施したブルーカーフレザーが組み合わされ、ガルフカラーとの調和を取りつつ、モータースポーツの世界観をさりげなく引き出している。バックルはフォールディングタイプで操作も簡単。日常的な着脱もスムーズで、時計との距離が自然と縮まると言えるだろう。

パテック フィリップ アクアノート・トラベルタイム 5164G ホワイトゴールドで復活

パテック フィリップは、ファンに人気のアクアノート・トラベルタイムの新バージョンを発表し、Watches & Wondersの幕を切った。今回はホワイトゴールドモデルだ。文字盤はブルーグレーでありストラップもそれに合わせたものになっているので、人々が期待していたカーキグリーンではないかもしれないが、現在のカタログで最も長く愛されているパテックのリファレンスのひとつとしてはおもしろいバリエーションである。

Aquanaut Travel Time White Gold
新しい5164Gは40.8mm径×10.2mm厚のケースに、パテックフィリップコピー 代金引換優良サイト5164Rや旧モデルの5164A(残念ながら生産終了)に搭載されたのと同じ、Cal.26-330 S C FUSムーブメントを搭載している。同キャリバーはシースルーバックから見ることができる。オパラインブルーグレーにエンボス加工を施したアクアノートパターンダイヤルは、本日発表された5980Gと同じカラーだが、こちらは同じブルーの素晴らしいラバーストラップにディプロワイヤントクラスプが付属している。価格は5164Rと同様、本日の超特価である998万円(税込)となる。

我々の考え
国王は崩御した。新国王万歳。私の友人たちは、Ref.5164A(アクアノート・トラベルタイムのスティールバージョン)が私のお気に入りの時計だったことを知っている。第2時間帯を追跡するためのそのデザインは、市場で最もエレガントな解決策のひとつである。私がロレックス GMTマスター IIの熱狂的なファンであることから言っても間違いない。

Aquanaut Travel Time
パテックが最終的に何かでそのギャップを埋めるとは確信していたが、来年まで待たなければならないと思っていた。また、私は5164が5811のような扱いを受けてWGバージョンにならないことを願ってもいた。結果は、パテックがSSから脱却したことで、ブランドにとって諸刃の剣となったハイプが市場にやってきた。今週のWatches & Wondersで実物を見るのが非常に楽しみだが、スポーティな時計はスポーティなライフスタイルに合った素材のままであるべきだと思う自分もいる。ダイバーズウォッチではないが、アクアノート・トラベルタイムは究極の“カジュアルフレックス”トラベルウォッチとなった。WG製で、SSモデルよりも約2万ドル(日本円で約300万円)高い。誰が冗談を言っているのか…理屈はともかく私はこの時計のファンなのだ。

基本情報
ブランド: パテック フィリップ(Patek Philippe)
モデル名: アクアノート・トラベルタイム(Aquanaut Travel Time)
型番: 5164G

直径: 40.8mm
厚さ: 10.2mm
ケース素材: ホワイトゴールド
文字盤: オパラインブルーグレー、アクアノート柄エンボス加工
インデックス: アプライド
夜光: あり、ホワイト夜光
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: コンポジット素材のブルーグレーラバーストラップ、 WG製折り畳み式バックル(特許取得)

Aquanaut Travel Time White Gold
ムーブメント情報
キャリバー: 26-330 S C FUS
機能: 時・分・センターセコンド、2タイムゾーン(ローカルタイムとホームタイムの表示)、ローカルタイムとホームタイムのデイ/ナイト表示(開口部)、日付とローカルタイムの連動(針)、スイープセコンド
直径: 31mm
厚さ: 4.82mm
パワーリザーブ: 約35~45時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 29

価格 & 発売時期
価格: 998万円(税込)
発売時期: すぐに
限定: なし

時計界の主役を張るロレックス デイトナのオーナー視点のレビューをお届けしよう

こういうのが欲しかったんでしょう? できましたよ(編注:70年代の米国トヨタ カローラのCMより)。ロレックス デイトナ “ル・マン” Ref.126529LNについて、オーナーである私からお届けしよう。この記事を執筆しながら、本メディアで私が実際に所有している時計を個人的にレビューしたのはいつ以来か思い出せないでいる。久しぶりなだけに、ちょっぴり楽しんでいる。そして、もしかしたら本記事がきっかけで“A Week On (An Owner’s) Wrist(オーナーの手首で1週間)”にシリーズ名が変わるかもしれない。それはとにかく、さっそく本題に入ろう。

先日、我々のチームの誰かが、ロレックススーパーコピー 代引き新しい時計で純粋に興奮したのはいつ以来かと尋ねてきた(HODINKEE限定モデルは除く)。 最近の記憶では、オーデマ ピゲのRef.15202 BC、パテック フィリップのRef.5270P、A.ランゲ&ゾーネの1815ラトラパンテ、カルティエのノルマルだろうか。それぞれ審美面、系譜、技術面など、あらゆる面で私に語りかけてくる、まさにキラーウォッチの数々だ。

Rolex Daytona on the wrist
ル・マンのような時計は、筆者にとってそうそう巡ってくるものではない。

 しかし、最近の歴史のなかで、私に邪悪な考えを抱かせた2本の時計がある。私のような時計沼にハマった人なら、どんなタイプかご存じだろう。“この時計のためなら何でもする。何でもだ”と言わしめるような時計だ。そのうちのひとつは、こんな感じの小さな貴金属製の時刻表示のみの時計だ。もうひとつは? ロレックス デイトナ ル・マン Ref.126529LNである。

ロレックス デイトナ ル・マン Ref.126529LNとは何か?
 世の中で起こった重要な出来事は、忘れ得ぬ爪痕を残すという。この時計のニュースが流れた瞬間、私はどこにいたかをよく覚えている。美しい初夏の土曜日、私はここで友人たちとクレー射撃をしていた。日付まではっきりと覚えている。なぜなら、この時計はほかのロレックスの新作のようにWatches&Wonders 2023で発表されたわけではないからだ。いや、ル・マン第100回大会でひっそり(かどうかは分からないが)発表されたのだ。

Rolex Daytona with a Paul Newman dial
「これがロレックスの新しいクロノグラフだ。その名も “ル・マン”」 1963年頃、そして2023年。

Photo Report: 世界最高峰の耐久レース、ル・マン 24時間レース 第100回大会の現場から

HODINKEEのフォトグラファー、ジョナサン・マクウォーターは、2023年夏に開催されたル・マン100回記念大会に実際に参加した。この時計がお披露目された歴史的なイベントの舞台裏をこの記事で見ることができる。

 そして、これがこの時計の本質、世界でもっとも重要な耐久レースであるル・マンの1世紀にわたる軌跡を表している。そして、実はちょっとした数字遊びが隠されている。昨年の2023年は100周年にあたり、上の画像のRef.6239が発表された1963年は40周年だった。そのためか、ロレックスは現在我々がデイトナとして認識している時計を当初ル・マンと名付けていた(上の私の蔵書内の元の広告を参照してほしい)。しかし、見方によってはル・マンはレースとしてより歴史が長いといえ、ロレックスは何世代にもわたってその一翼を担ってきた。だから、実はデイトナでありながらル・マンでもあるこのクロノグラフが、100回目のレースにあたりお披露目されるのは理にかなっているのだ。

 では、この時計はいったい何なのだろうか? 基本的には最新世代のデイトナ(Watches&Wonders 2023で初公開されたメタリックな質感のベゼルリングで簡単に識別できる)だが、ある人は“エキゾチック”ダイヤルと呼ぶ、平たく言えば“ポール・ニューマン”ダイヤルを備えているモデルということだ。さらに、2023年新作のプラチナモデルと同じオープンケースバック仕様、そして最も重要なのは、12時間積算計の代わりに24時間積算計を備えたクロノグラフという、まったく異なるムーブメント(Cal.4132)を搭載していることだろう。シンプルだが、重要な意味を持つ仕様変更であり、ロレックスが決してその地位に安住することはないことの証明でもある。

Close up on the dial
ル・マンに対する唯一の批判は、入手不可能であること以上に、ダイヤルのみならずベゼルの100のマーカにまでレッドの差し色が使われていることだ。何ヵ月も着用していると、そのことはすっかり忘れてしまう。

 この時計について語りたいことは山ほどある。だからこそ20分延々と続く動画が出来上がったわけだ。しかし、いくつかの重要なポイントを簡単に説明しよう。まずオープンケースバックは、私が持つほかのデイトナより少し厚く感じる。しかし、私が“感じる”と書いたのは、実際に時計の厚さを測ってみると、それほど厚くなかったからだ。つまり“サファイアバック=厚みが嵩む”というのは少し的外れであり、私の感覚はあくまで感覚であって、事実ではない。

Rolex Caliber 4132
Cal.4132は、“オートオルロジュリー(超高級時計)”と呼ぶような水準ではないが、実に素晴らしく見える!

 ケースバックとゴールド製ローターについて特筆すべきは、このムーブメントが実に素敵に見えるということだ。パテックやランゲの手巻きクロノグラフムーブメントと仕上げの点で比肩するだろうか? 確かに及ばないが、それが目的ではないし、価格帯も異なる。ロレックスのムーブメントが工業品のように見えるのは、実際そのように製造されているからだという思い込みがあろう。しかし10年近く前にロレックスの社内に潜入したときに紹介したように、これらのムーブメントがどれだけ手作業の工程が多いか知るとショックを受けるだろう。そしてCal.4132は、ここでご覧いただけるように、実に見栄えがする。地板には深いジュネーブストライプが施され、イエローゴールド製ローターも精巧に仕上げられている。

 ムーブメントについて触れておくと、4132は新しいキャリバー番号で、ほかのデイトナに搭載されているCal.4131とは異なり、12時間ではなく24時間積算機能を持つ。ロレックスによると、これを実現するために7つの部品を追加する必要があったという。つまり、それほど多くはないのだが、いくつかの理由からこの逸脱は大きい。ロレックスのムーブメントが刷新されることは滅多にあることではないし、必要に駆られたものでもなかった。確かに、積算計を12時間から24時間に増量させるのに、たった7つの部品しか使わなかったが、それは称賛されるべきことである。ロレックスは効率性を追求する社風があり、丸1日分の経過時間をカウントする唯一の機械式クロノグラフではないにしても(ただし、この事実については、どなたかに検証いただきたい)、そのひとつを作り上げることができるのは、ロレックスのムーブメントの高い品質と創意工夫があってこそ、なのだ。

 24時間積算計なんてたいしたものではないと思われるかもしれないし、12時間積算計と人間の頭脳を組み合わせればちゃんとした24時間積算計になるから誰も作ったことがないと主張する人も多いだろう。しかし煎じ詰めれば、高級時計製造のほとんどすべてに同じことが言えてしまう。そしてロレックスは、ル・マン24時間耐久レースとの本格的な連携という真の目的を持って、それを成し遂げたのである。また、24時間積算計を時計製造への些細な貢献と見なすのは簡単だが、クロノグラフを作るのがいかに難しいかを考えると、少し考えが変わるかもしれない。例えば、パテック フィリップのカタログを見るといい。アワーレジスター(時積算計)を備えたクロノグラフは見当たらない。Ref.5172/5270は、間違いなく世界で最も優れたクロノグラフのひとつだが、計測できるのは30分までである。パテックのより実用的なキャリバーであるRef.5905でも60分積算計を搭載するのみである。ダトグラフは? 同じく30分だ。これでお分かりいただけたのではないだろうか?

 また、私はバーゼルワールド2018で、多くの人がレインボーベゼルは時計製造における宝石セッティングへの些細な貢献だと言っていたことを思い出している(カーラは違った、彼女は逆の評価を下していた)、そして今の世界を見て欲しい。私の言葉を覚えておいて欲しい。我々は今後数年のうちに、さらにいくつかの24時間積算クロノグラフを目にすることになるだろう。しかし、ほかのレインボー同様、このデイトナのオリジナル性に匹敵するものはないだろう。

24時間積算計の12のすぐ下を見ると、ダイヤルがレンダリング画像で見るようなピュアでリッチなブラックではないメタリックグレーであることがわかる。

 もうひとつ注目すべきは、このダイヤルがステンレススティール製デイトナに見られるようなリッチで艶感のあるブラックではなく、メタリックグレーに近いという点だ。まったく予想していなかった光沢感がある。よし悪しではなく、手首につけたときにしか見られないディテールであり、ウェブ上の画像ではあまりわからない。また、ダイヤルについては、ポール・ニューマンスタイルが採用されており、各積算計のハッシュマークの端の小さな四角いマーカーの意匠は、誰も予想していなかったのではないだろうか。

Reference Points: ロレックス ポール・ニューマン デイトナの全て

オリジナルの “ポール・ニューマン デイトナ “について知りたい? 2014年にさかのぼるこのReference Pointsの動画をご覧いただきたい。

 さて、“ポール・ニューマン”スタイルのダイヤルのロレックスコレクターの伝説における立ち位置を知ることは重要だ。まず、誰もが言うように、これらの特別なダイヤルは曲者が多いのだが、紛れもなくクールな要素が潜んでいる。時計収集が主流になってから何年も経った今日でさえ、非エキゾチックダイヤルの通常のデイトナよりもかなりのプレミアムがつくほどだ。特に理解し難いことは、どの時計がどのダイヤルと組み合わされて製造されたかを知る術がないことだ。しかしロレックスの世界では、価値の多くはダイヤルに左右され、出自はほとんど問題にされない。世界で最も高価なデイトナは、ほぼ間違いなくこのスタイルのダイヤルを持つものであり、あの1800万ドルのポール・ニューマン デイトナに限った話ではないのだ。だからロレックスがついにこのスタイルのダイヤルを備えた現代版のコスモグラフを発表したとき、世界が特に注目するのは当然といえよう。もちろん、この時計はSS製ではなく18Kホワイトゴールド製だ。これは、(ロレックスの時計が依然として享受している著しい需要に対して)すでに困難に陥っている供給問題を悪化させないように、おそらく価格帯を入手可能な範囲から大幅に引き上げることを期待してのことだろう。

デイトナ ル・マンはデイトナ愛好家のコレクションのどこに位置するのか?

ここでの違いは微妙だが、重要である。

私がデイトナを愛していることは隠すつもりのない、公然の事実だ。先代のSS製(Ref.116500LN)のホワイト/ブラックダイヤルの両方と、オイスターフレックスのWG仕様を含め、何本か所有している。ブラックダイヤルのSS仕様は現在、ニューヨーク州ロチェスターに住む母のもとで過ごしている(彼女の手首からこの時計を買い取ろうとした地元のスーパーマーケットの変人たちに拍手を!)。しかし、この時計は長いあいだ、私のコレクションの定番だった…ル・マンがそれを変えてしまうのだろうか? もちろん、そんなことはない。しかし、そもそも現代のデイトナの何がそんなに素晴らしいのかを再考するきっかけとなった。私にとっては、伝統、デザイン、機能性、そして率直に言って、2016年に初めて新型デイトナを手にしたとき、あるいはその何年も前に初めてヴィンテージデイトナを手にしたときに感じた特別な感覚を保ちながら、デイトナをつけてやっていけないことはないという事実だ。先代までのデイトナに取って代わるものでないし、率直に言って、ロレックスの販売店では、この時計が誰かの最初のデイトナになる確率はゼロに等しい。

Rolex Daytona Le Mans
これは? これはいい時計だ。

 ル・マンは誰かが唯一持つモダンなデイトナになる可能性はあるだろうか? もちろん、その重量と、WGはロレックス独自のSSよりも傷がつきやすいという事実に慣れることができれば、そうなる可能性はある。ここに見られるポリッシュ仕上げのセンターリンクや、現行デイトナすべてに見られるポリッシュ仕上げのミドルケースは、深刻な形で傷が付きやすい。しかし、それはロレックスにとって目新しいことではないし、もしそれが本当に問題であれば、ロレックスはそれについて何かしら対処するはずだ。そうしないということは、ロレックスはこの時計が本来の性能を発揮していると感じているのだろう。それだけで私にとって十分だ。

他のデイトナ同様、オイスターブレスレットにはポリッシュ仕上げのセンターリンクが施されている。

ミドルケースもまた、プッシャーのキャップとともに美しくポリッシュされている。

ル・マンの競合モデルはあるのだろうか? あるとは思えないが、強いて挙げるならば…

2本の3レジスター、オープンケースバック、WG製の時計が、クロノグラフの2大ファミリーを代表する。

 ル・マンとの競合モデルを考慮せずして、“A Week On The Wrist”を語ることはできないだろう。この時計に匹敵するようなものは、入手が不可能なだけに、なかなかないのだ。WGのロイヤル オーク クロノグラフ? だが、それはちょっとしっくりこない。私が思いつく最高のものは(市場で手に入れることがいかに難しいかという話ではないとして)カノープスゴールド™のオメガ スピードマスター プロフェッショナルだ。この2本の時計は、一方が自動巻き、もう一方が手巻きだが、それ以外はほとんど同じであり、時計製造の歴史において最も重要な2本のクロノグラフシリーズを代表するものだ。また、どちらも現実ではめったにお目にかかれない点も共通している。

 さて、ここで興味深いのは、カノープス™仕様のスピードマスターのほうがル・マンよりも小売価格が高く(カノープス™は純粋なWGではなく、プラチナ、ロジウム、パラジウムを含む合金であるため、強烈な白色を持つ)、さらにほかの要素があるため、腕につけたときの重量がさらに重くなるということである。正直なところ、カノープス™仕様の3861はとんでもなく重いのだが、しばらくつけていると、その重さを愛おしく感じないわけにはいかなくなる。どちらのムーブメントの仕上げが優れているか? もちろん一方にはローターがあって、もう一方にはないものの、同等レベルだ。

オメガの手巻きムーブメント、Cal.3861。
ロレックスの自動巻きムーブメント、Cal.4132。
 この2本は、いくつかの点で似た特徴を持つヘビー級チャンピオンである。というのも、私が上の動画を収録した時点では、ル・マンの2次流通市場での平均取引価格は約23万5000ドル(日本円で約3562万円)だったからだ(年のため、希望小売価格は日本円で税込740万7400円)。これは、ル・マンとカノープス™仕様の3861、あるいは率直に言って地球上のほかのクロノグラフを比較することがまったく意味をなさないもうひとつの理由である。

ロレックス デイトナ ル・マン Ref.126529LNの今後
Daytona Le Mans on the wrist
何本製造されるのか? ホワイトダイヤルやYG仕様は登場するのだろうか? 読者と同様、私にもわからない。

 私は上の動画でこのことについて数分間話したが、いまだ文章がお好きな方のためにお伝えすると、ル・マンの見通しは依然として不透明だ。2024年は約2400本、来年はホワイトダイヤル仕様が2400本製造されるという報道とは裏腹に、公式には何も発表されていない。すでに生産終了しているという噂もあったが、私は先週納品されたばかりの1本を知っているので、そうではないと確信している。ル・マンはまさに、私(そして我々)が夢見るモダンデイトナなのだが、もしそうでないのなら、ロレックスがこの時計を永久に作り続けるのなら、この時計への欲望を再考することをお勧めする。なぜなら、“エキゾチック”ダイヤルは、当時のようにカタログで通常仕様のダイヤルと並んで生きるに値するからだ。

 私はそれが“今”実現すると言っているわけではない(私はこの件に関して、あるいはロレックス社の計画に関して、内部情報をまったく持っていない)。私はここで、一介のファンの妄想を話しているだけだ。ロレックスがこのダイヤルをこの先何年も作り続け、欲しい人が誰でも手に入れられるようになるのが私の夢だ。それは実現するだろうか? おそらく無理だろう。しかし、時が経てば、多くの人が驚くかもしれない。昔、SS製のデイトナを手に入れるのがどれほど不可能だったか覚えているだろうか。いま、あなたの#watchnerdの友人のうち、何人が持っているか考えてみて欲しい。まだ多くはないが、何人かは持っているはずだ! ル・マンも同じだろう。純粋に入手不可な存在であろうとも、ロレックス デイトナ ル・マンは、ロレックスとモータースポーツの歴史において特別な存在なのである。というのも、ル・マン・デイトナは、時計コレクターの心をも熱くさせる特別な存在でありながら、日常的に着用できるほど使い勝手のいい、実に優れた時計だからだ。換言すれば、デイトナ ル・マンはロレックス時計コピーNランク 代金引換を激安の最高峰モデルなのだ。だから私はこの時計が大好きなのだ。

 それにしても、2013年にル・マンという名の時計について延々と綴った人間がほかに何を言えるというのだろう。私にとって、ル・マンと呼ばれるロレックスの新しいクロノグラフほどクールなものはない。

※編注;本稿で取り上げたホワイトゴールド製のデイトナ ル・マン Ref.126529LNは、先日の Watches&Wonders期間中に生産終了となるとのニュースが飛び込んできた。詳しくは、記事「Breaking News:ロレックス ホワイトゴールド製の“ル・マン” デイトナが生産終了」をご覧いただきたい。

オーデマ ピゲは本日、新しい23mmの“ミニ オーク”コレクションを発表した。

イエロー、ピンク、ホワイトの3本のバリエーションがあり、すべてフロステッドゴールド仕上げが施されている。古代フィレンツェのジュエリーテクニックにインスパイアされたこの仕上げは、ジュエリーデザイナーのキャロリーナ・ブッチ(Carolina Bucci)氏によって初めて実現され、2016年にオーデマ ピゲが彼女とのコラボレーションでロイヤル オークに取り入れたものである。

Royal Oak Mini trio
新しいミニ オークモデルは23mmという小さなサイズに多くのデザインを詰め込んでいる。フロステッドゴールドのダイヤモンドダスト効果は、八角形のベゼルやテーパーブレスレットの個々のリンクを縁取る、ポリッシュ仕上げの斜面と対照的だ。ケースとブレスレットの側面にはサテン仕上げが施されており、この小さなピースにさらにテクスチャーを加えるほか、ソリッドな裏蓋はサンドブラスト、サテン、ポリッシュの仕上げを組み合わせてケースデザインと呼応させている。時計には色を重ねたプチ タペストリーダイヤルを採用し、夜光塗料が塗布されたゴールドの時刻表示インデックスがケースの色にマッチしている。針はやや太めで、APのオフショアダイバーズをほうふつとさせるデザインであり、オーデマピゲ スーパーコピー代引きこれは視認性とバランスを考慮していると思われる。12時位置のオーデマ ピゲのサインはカルトゥーシュ(楕円形の装飾的な枠)の上にブラックでプリントされ、日付表示とセコンド機能は省略。これもまた視認性を高めつつ、ダイヤルをできるだけシンプルに保つためである。

1997 20mm Royal Oak
1997年製、20mmのミニ ロイヤル オーク 67075BA。RO史上最小のサイズだ。Image: Courtesy of AP.

ロイヤル オークミニウォッチのトリオは、Cal.2730によって駆動する。これは7年以上のバッテリー寿命を持つクォーツムーブメントだ。さらにCal.2730には“スイッチ”が装備されており、リューズを引くだけでバッテリーを一時的に無効にできる。またこのミニウォッチは50mまでの防水性を備えている。

理論上、ロイヤル オークを“縮小”することはそれほど革新的に見えないかもしれないが、このミニは単なる縮小版ジャンボではなく、また20世紀の20~29mmの先代モデルを再現したものでもない。小型化の仕様は、現在の消費者の需要に直接応えたものであり、デザインも現代のコンテクストに合わせて更新されている。APは、最も成功した現代の“女性用”リリースのひとつ(自動巻きの限定モデルである、キャロリーナ・ブッチの37mm ロイヤル オーク フロステッドゴールド)の要素を取り入れ、同じフロステッドゴールド仕上げを実現している。これはダイヤモンドチップを使用してゴールドの表面に微小な凹みを作ることで、貴石のような輝きを生み出す効果を持つ。さらに、宝石は一切使われておらず、これらの時計は徹底的に現代的な手法で製作されている。

Royal Oak Minis
我々の考え
スモールウォッチがトレンドになっている。このことは、時計愛好家のあいだでは驚くべきことではないだろう。そして、明らかにブランドも消費者の要望に耳を傾けている。女性と時計に特化したプラットフォーム、ダイムピースの創設者であるブリン・ウォルナー(Brynn Wallner)氏は、小型時計の革命に大きく貢献した。ウォルナー氏はスモールウォッチ復活の大きな進展に対して、大いに称賛されるべきである。彼女のアプローチは遊び心に満ちており、“TTRO(ティーニー・タイニー・ロイヤル オーク)”という略語も定着した。しかし彼女は、若くてファッション志向の強い層が着用したいと望むサイズの時計市場にギャップがあることを鋭く見抜いていた。

この時計は誰のためのものか? と問うならば、それは非常に時代遅れの性別二元論と現代の流動的なファッション用語とのあいだにある、無意味な押し問答に過ぎない。率直に言って、誰でも好きなものを身につけるべきであり、そのような考えを推奨したとして非難されるべきではない。“すべての時計はユニセックスであるべき”という議論に対するコメント欄の疲労感にもかかわらず、ジュエリーや装飾品は広範な文化的規範を深く反映している。それが2024年の現実であり、ファッション業界においてサイズと流動性の問題はより大きなスケールで存在している…単にトリクルダウン効果を見ているに過ぎない。そして率直に言えば、これこそ私たちが求めていたものであり、そのためこの議論は依然として重要である。

Royal Oak Mini and 37mm
おそらく、性別の層を離して考えれば、真の問題は時計デザインの均質性にあるだろう。同じように見えるブランドが多すぎるのだ。それゆえ、ポップスターや俳優が、目立つために小さめの“レディス”デザイン重視の時計に目を向けるのも無理はない。小さな時計をつけるのは手軽であり、精神的にはジュエリーに近い。ここで重要なのはケースの内部に焦点を当てることではなく、時計をもっと軽やかで装飾的なものとして楽しむことである。最終的に、この時計(そしてどの時計も)はアクセサリーなのだ。それを認めるのはまったく問題ない。伝統や技術的な複雑さを愛し尊重することも、小さなクォーツ駆動のデザインウォッチを評価することもできる。私たちは一方を選ぶ必要はないのだ。

Royal Oak Mini on wrist
ロイヤル オークの信奉者たちは、ミニサイズの導入を間違いなく歓迎するだろう。ロイヤル オークはジェンタデザインの永続的なシンボルであるだけでなく、時計愛好家コミュニティ外の人々にも広く認識されているデザインだ。時計の世界から遠く離れた友人たちが、購入を検討している時計の写真を送ってくることがあるのだが、その約75%がミニサイズのヴィンテージロイヤル オークだと言っても過言ではない。このミニサイズは単なる楽しいリリースではなく、賢明なビジネス上の決断でもある。今後もスモールウォッチの火を絶やさないようにしたいと思う。

基本情報
ブランド: オーデマ ピゲ(Audemars Piguet)
モデル名: ロイヤル オークミニ フロステッドゴールド クォーツ(Royal Oak Mini Frosted Gold Quartz)
型番: 67630BA.GG.1312BA.01(イエローゴールド)、67630OR.GG.1312OR.01(ピンクゴールド)、67630BC.GG.1312BC.01(ホワイトゴールド)

直径: 23mm
厚さ: 6.6mm
ケース素材: 鍛金加工による18Kイエローゴールド、18Kピンクゴールド、18Kホワイトゴールド
文字盤: プチ タペストリー
インデックス: アプライド
夜光: あり
防水性能: 50m
ストラップ/ブレスレット: 鍛金加工による18Kゴールド製一体型ブレスレット、APフォールディングバックル

ムーブメント情報
キャリバー: 2730
機能: 時・分
直径: 15.7mm
厚さ: 2.2mm
パワーリザーブ: 約94カ月
巻き上げ方式: クォーツ
振動数: 3万2768振動/秒
石数: 4

価格 & 発売時期
価格: 473万円(税込)
発売時期: 2024年6月1日