ブレゲ マニュファクチュールへの道:ロリアンの工房で見た老舗の進化。

ブレゲの顔とも言えるギヨシェ彫りの全貌を見て、修復部門でマリー・アントワネットに出会えたことは、このメゾンの工場ならではの特筆すべきものだ。
ブレゲは言わずとしれた超名門マニュファクチュールであり、1775年の創業以来200を超える特許を取得して、時計産業の基礎となる技術を文字通り作り上げた企業だ。今回、2箇所ある重要な工場のうち、本拠地とも言えるロリアン(スイス・ジュウ渓谷)への訪問が叶った。コロナ前はその門戸が開くことは稀で、なおかつ撮影などは不可能だったというから、今回僕は入手したばかりのライカ Qを手に胸を踊らせて現地に向かった。
なお、工場での取材ののち、リオネル・ア・マルカCEOにメールインタビューをする機会にも恵まれたため、今回は現地で感じた疑問にCEO自らお答えいただいた内容も交えてお届けする。
エントランスに展示された、かつてのローズエンジン製ギヨシェマシン。触れてもよいとのことだったが、後光が指しているようで遠慮する自分がいた。
すべての始まりはニコラス・ハイエック氏の情熱とメゾンの精神の融合から
まずはロリアンのマニュファクチュールの成り立ちからお伝えする。ここはかつて、ヌーヴェルレマニアとして知られた工場であり、1999年にスウォッチ・グループの傘下に入ることになる。当時、ブレゲのCEOを務めていたニコラス・G・ハイエックが陣頭指揮を執り、2004年までにブレゲのマニュファクチュール化を果たした。2006年、2013年にそれぞれ増床を行い、レマニア時代からの資産である工作機械によるムーブメントのパーツ製造、アッセンブリ、エナメルを含む文字盤製造、ギヨシェ加工、コンプリケーションの開発・製造などを一手に引き受けている。
ニコラス・G・ハイエックの名が刻まれたレリーフ。la 1ere pierre a ete poséeとは、最初の石が置かれたという意味で、すなわち2001年からスタートしたマニュファクチュール化のはじめの一歩を記念したもの。
ロリアンのマニュファクチュールは他の時計ブランドと比べて、パーツを製造する工程が多彩だ。昨今は多軸CNCマシンを用いてパーツを削り出すやり方が増えているが、ムーブメントメーカーだった頃の面目躍如というところで、プレス加工機による製造も多用されているようだった。様々なパーツを製造するための、素材となる金属をひとまとめにしたエリアは、ラ・ジュー・ペレ社などムーブメントメーカーで見かける光景だ。僕がお邪魔した際は、熟練工が鼻歌を歌いながら次々とプレスをかけてパーツを打ち抜いていた。おそらく彼はレマニア時代からの職人なのだろう。躊躇なくリズミカルに行うその様は、少量生産の高級ブランドであるブレゲのイメージとは少しギャップがあって、親しみやすさを感じた。
圧巻のギヨシェプロダクションは業界最高峰
さて僕がこのマニュファクチュールで最も心奪われたセクションにやってきた。エントランスホールで見たローズエンジン製のギヨシェマシンを改良したようなものが、ところ狭しと並んでいる。僕がこれまでに見たなかで明らかに最も多い数のギヨシェマシンがそこにはあった。ブレゲのシグネチャーは全部で7つあるが、見た目的にも印象深いのがギヨシェだろう。エナメル文字盤も捨てがたいが、多彩なギヨシェパターンを操り、近しいデザインコードを持つクラシックに個性を与えていくという意味で、ブレゲを代表する特徴だと思う。
しかしながら、ア・マルカCEOによれば、このマニュファクチュールが買収された1999年ごろは、ギヨシェ加工自体はもはや下火だったという。
「当時、ニコラス・G・ハイエックは、ブランドのDNAであり時計製造のDNAでもあるギヨシェという遺産を守るために投資をしようと考えました。ギヨシェマシンの修復に投資する一方で、ギヨシェ彫りの技術を学べるようなスクールは存在していなかったため、社内で情熱的な職人を育成することにも力を入れていました。今日、ギヨシェ彫りが再び流行の兆しを見せているところだが、我々は時計業界においてギヨシェ彫りに特化したセクションとして最大級の規模を備えています」
自作のギヨシェマシンは現在も増加中
なお、現在何台のギヨシェマシーンがあるか尋ねたところ、「現在も増え続けているため正確な数はわからない」との回答だった。ブレゲでは、世界中から数十年前のローズエンジン旋盤を発掘し、修復する部門があるという。
これだけの数の工作機械を稼働させるには、相応の数の職人が必要になる。その社内教育は非常に地道なもので、ブレゲのシグネチャーをまずマスターしてから、より複雑なエングレービングのトレーニングへと移る。時間にしておよそ6ヵ月が必要だというから、ブランドにとっても職人にとっても根気がいる。ただ、ブレゲでは社内でのジョブローテションも盛んに行われているということで、ひとつのセクションの仕事だけで職人人生を終えるということはあまりなさそうだ。
「ブレゲの時計には、装飾において芸術や工芸のような域の施すことも多い。これは、多くの人を魅了してやまないものなのです」
基本的なギヨシェ彫りは、ベースとなる模様が施された円盤を機械がなぞり、18Kゴールド文字盤へと転写していく。職人は一定の力で彫りの深さを揃えていく必要があるため、一度掘り出すと1枚を仕上げきるまでは作業を続けるそうだ。
仕上がったギヨシェ彫りのサンプル。非常に精緻な模様が施されている。1枚の文字盤に対して均一な力を保った職人の技量がうかがえる。
ニコラス・G・ハイエックは、ブランドのDNAであり、時計製造のDNAでもあるこの遺産を守るために投資をしようと考えました
熟練職人の手作業による面取りでさらに輝くギヨシェ
ブレゲの文字盤は比較的シンプルなものでもギヨシェのパターンが複数用いられ、別の仕上げとの境に丁寧な面取りが施される。取材当日は実演も拝見したが、この仕上げの精度がとてつもなかった。職人は、金属や木、プラスチックなど様々な素材のやすり(3Mと書かれたものも発見!)で作業を行う。下の画像は、まさにギヨシェが終わるエッジ部分に面取りをしている様子だが、顕微鏡を覗き込んでやすりの角度を45°に保ちながら文字盤を磨いていく。やすりが行き来したあとには、瞬く間にポリッシュされた均質な面が現れるのだが、僕も体験したことでこれが途方もない技術の産物なのだと思い知らされた。
当然ながら、磨く対象は金属なので中途半端な力ではポリッシュが入らずに、ただ単に傷をつけただけのような状態になってしまう。また、角度がブレると光を反射する面取り面も歪む。顕微鏡で見ていると自分の手作業のぎこちなさがありありと見え、面取りなどとお世辞にも言えない仕上がりが嫌になるのだが、当然ながらそこから修正できるような技術はない。改めて高級時計製造の仕上げというのは、職人を育てる環境と時間が伴って初めて実現する贅沢なものなのだということを噛み締めた。

グランドセイコー 最新のムーヴメントを搭載した限定モデル”グランドセイコー スプリングドライブ U.F.A.”が登場。

グランドセイコー エボリューション9 コレクション
スプリングドライブ U.F.A. 限定モデル
文字盤のデザインは、信州・霧ヶ峰高原で冬に広がる樹氷をモチーフに、繊細な型打ち模様とバイオレットのグラデーションによって、森の夜明けから目覚める自然の幻想的な姿を表現している。

ケースは、37mmサイズで、素材には耐食性で世界最高水準を誇る”エバーブリリアントスチール”を採用。ヘアライン仕上げの白い輝きが際立ち、熟練の研磨師によるザラツ研磨でゆがみのない鏡面を実現。

また、風防にはボックス型サファイアガラスを使用し、内面には無反射コーティングを施すことで高い視認性を確保している。

本モデルには、新しく開発されたグランドセイコー専用設計のスプリングドライブムーヴメント、キャリバー”9RB2”を備える。

グランドセイコー スプリングドライブ U.F.A. 限定モデル
■Ref.SLGB005。エバーブリリアントスチール(37mm径)。10気圧防水。自動巻き(Cal.9RB2)。限定1300本(うち国内700本)146万3000円

ぜんまいを動力としながらICと水晶振動子で精度を制御する独自機構”スプリングドライブ”を進化させたキャリバーだ。年差わずか±20秒という世界最高レベルの精度を誇り、約72時間のパワーリザーブを備える。

ゼンマイを巻き上げる回転錘には”SPRING DRIVE ULTRA FINE ACCURACY”の刻印を施し、極限の精度を実現した証を刻んでいる点も特徴だ。

なお、販売価格は146万3000円。世界限定1300本(うち国内700本)となる。

腕時計の断捨離の判断基準を徹底解説!

引き出しに眠っている何本もの腕時計を見て、「本当に必要なのかな」「でも高かったし…」と迷ってしまう人は少なくありません。

この記事では、腕時計の断捨離を考える理由や、手放すかどうかの明確な判断基準を解説します。また、実際の処分方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

多くの人が腕時計の断捨離を考える理由

腕時計の断捨離を検討する背景には、現代のライフスタイルの変化や価値観の変化が深く関わっています。特に、使用頻度の変化や収納スペースの問題、そして物に対する考え方の変化が、腕時計の断捨離を検討するきっかけとなることが多いです。

使用頻度が減っている
断捨離を考える最も大きなきっかけは、使用頻度の低さです。以前はお気に入りだった腕時計も、ライフスタイルの変化や好みの変化により、引き出しにしまいっぱなしになってしまうことは珍しくありません。

特に近年では、スマートフォンで時間を確認する習慣が定着し、腕時計そのものを使わなくなった人も増えています。ファッションや趣味の変化により、以前はよく身につけていた腕時計も、今の自分のスタイルに合わなくなってしまうケースも多く見られます。

使わない腕時計が増えてくると、収納スペースを圧迫するだけでなく、管理の手間も増えてしまうため、断捨離を検討するようになるのです。

もらったけど使わない
記念日のプレゼントや就職祝い、誕生日ギフトなどでもらった腕時計は、特別な思い出があるために使わなくても捨てづらいという悩みがあります。特に高価だったものやブランド時計の場合は、「捨てるのはもったいない」「いつか使うかもしれない」という心理も強く働きます。

しかし、もらった腕時計が自分の好みやライフスタイルに合わない場合、結果的に収納スペースを圧迫してしまうだけになってしまいます。感情的な価値が実用性を上回ってしまい、手放すことができずに悩み続けることになります。

このような感情と実用性のギャップが、腕時計の断捨離における最も大きな悩みどころです。贈り物だからという理由だけで保管し続けることが、本当に意味のあることなのかを考える必要があります。

不要な持ち物を減らしたい
近年、物理的な片付けだけでなく、精神的なスッキリ感を求めて断捨離を検討する人が増えています。「物が多い=ストレス」だと感じ、毎日身につけるアイテムも厳選する傾向にあります。

腕時計でも、「数本あればいい」「1本で十分」という価値観が定着しつつあり、必要最小限のアイテムで生活することに魅力を感じる人が増えています。また、物を減らすことで掃除や管理の手間が減り、時間的な余裕も生まれるため、腕時計の断捨離を通じてより豊かな生活を実現したいと考える人も多いです。

腕時計の断捨離の判断基準
腕時計を手放すかどうかの判断に迷った時は、明確な基準を設けることが大切です。感情だけで決めるのではなく、客観的な視点から腕時計の必要性を評価することで、後悔のない断捨離ができるようになります。

1年以内に使ったか?
「1年間まったく使わなかった」という腕時計は、自分の生活スタイルに合っていない可能性を強く示しています。普段使っている腕時計が決まっているなら、それ以外の腕時計には出番がないという証拠でもあります。

また、使っていない理由を具体的に書き出してみると、不要だと気づけることも多くあります。「重くて疲れる」「文字盤が見にくい」「ベルトが肌に合わない」「デザインが古く感じる」など、使わない理由が明確になれば、手放すべき腕時計かどうかの判断もしやすくなります。

ただし、冠婚葬祭専用の腕時計など、特定の場面でのみ使用する腕時計は、年に数回しか使わなくても必要性があると考えられます。重要なのは、その腕時計に明確な役割があるかどうかです。

他の腕時計と役割がかぶっていないか?
同じようなデザインやカラー、用途の腕時計が複数ある場合は、自然とお気に入りしか使わなくなってしまいます。「仕事用」「アウトドア用」「フォーマル用」「カジュアル用」など、シーンごとの使い分けがはっきりしているなら問題ありませんが、似たような時計が何本もあるだけなら、1本に絞っても支障はありません。

機能面でも、同じような機能を持つ腕時計が複数ある場合は、最も使いやすい1本を残せば十分でしょう。重複している腕時計を手放すことで、収納スペースもすっきりと整理できます。

今の自分に本当に必要か?
過去に惹かれたデザインや機能が、今の自分の価値観やライフスタイルに合っているかという視点は非常に重要です。学生時代に購入した派手なデザインの腕時計が、社会人になった今の自分に似合うかどうか、客観的に判断してみる必要があります。

昔の自分ではなく、今の自分が心から使いたいと思えるかが最も大切な判断基準です。「なんでこれ持ってるんだろう?」と疑問に思うような腕時計があるなら、それは手放しどきのサインかもしれません。

また、ライフスタイルの変化も重要な要素です。デスクワーク中心の生活になったのに、アウトドア用の大型スポーツウォッチを持ち続ける必要があるのか、現在の生活に照らし合わせて考えてみましょう。

残す理由は「感情」か「実用」か?
金額やブランドに執着して持ち続けている場合は、本当に必要かを再確認することが大切です。「高かったから捨てられない」「有名ブランドだから」という理由だけで保管している腕時計は、実際にはスペースを取っているだけの可能性が高いです。

感情的な価値と実用的な価値を分けて考えることで、より冷静な判断ができるようになります。思い出があるからという理由で残すのも悪いことではありませんが、その思い出が現在の生活にどの程度の意味を持つのかを考えてみましょう。

一方で、毎日使っている、または特定の場面で必ず使うという実用的な理由があるなら、それは残すべき腕時計といえます。感情と実用性のバランスを取りながら、自分にとって本当に価値のある腕時計を見極めることが重要です。

売る・譲るなどの選択肢はあるか?
価値が落ちていない腕時計は、売却して他の形で有効活用する選択肢もあります。特にブランド時計や限定モデル、ヴィンテージ時計などは、高値で取引されることもあるため、処分前に査定を受けてみる価値があります。

また、家族や友人に譲ることで、その腕時計が再び活用される可能性もあります。自分には不要でも、他の人にとっては価値のあるアイテムかもしれません。譲る相手がいない場合でも、リサイクルショップやチャリティ団体を通じて、必要としている人の手に渡ることもあります。

単純に捨てるのではなく、腕時計の価値を最大限に活かす方法を検討することで、より満足度の高い断捨離ができるでしょう。

腕時計を断捨離する際の選択肢

断捨離すると決めた腕時計の処分方法は、腕時計の状態や価値によって最適な選択肢が異なります。それぞれのメリットとデメリットを理解して、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

不用品として処分する
可燃ごみや不燃ごみとして自治体の回収に出すのが、最もシンプルな処分方法です。電池式の腕時計なら「不燃ごみ」または「小型家電リサイクル」に分類されるケースが多く、金属製のベルトや大きなサイズの場合は「粗大ごみ」扱いになることもあります。

処分前には、必ず自治体のゴミ分別ルールを確認することが大切です。地域によって分別方法が異なるため、間違った出し方をすると回収してもらえない可能性があります。また、電池が入っている場合は取り外してから処分するのが一般的です。

壊れていて使えない腕時計や、安価なファッションウォッチなど、リセールバリューがほとんどない腕時計は、不用品として処分する人が多く見られます。手間がかからず、すぐに片付けられるのがメリットです。

フリマアプリ・オークションで売る
メルカリやヤフオク、ラクマなどのフリマアプリやオークションサイトで売るのも人気の選択肢です。自分で価格を設定でき、ブランド時計や限定モデル、ヴィンテージウォッチであれば予想以上の高値がつくこともあります。

商品説明や写真撮影に少し手間がかかりますが、自分のペースで出品・やり取りができるのが魅力です。購入希望者とのコミュニケーションを通じて、腕時計を大切にしてくれる人に譲ることができれば、手放すときの満足感も高くなります。

ただし、梱包や発送の手間、購入者対応(質問やクレームなど)が必要になることも考慮しておく必要があります。また、思ったより高く売れない場合や、なかなか買い手がつかない場合もあるため、時間に余裕があるときに利用するのがおすすめです。

腕時計の買取専門店で売る
ブランド時計や高級モデルなら、腕時計の買取専門業者に査定してもらうのが最も安心で確実な方法です。プロの査定により、適正価格での買取が期待でき、腕時計の真贋(しんがん)判定や相場に基づいた正確な評価をしてもらえます。

店舗に直接持ち込む方法の他に、自宅で宅配キットを使って送る宅配買取、自宅まで査定員が来てくれる出張買取など、ライフスタイルに合わせて手段を選べるのも便利です。特に高価な腕時計の場合は、出張買取を利用すれば安全に取引できます。

業者によって買取額に差があるため、複数の業者から見積もりを取って比較検討するのがおすすめです。また、付属品(箱、保証書、取扱説明書など)が揃っていると、査定額がアップすることが多いので、できるだけ一緒に査定に出しましょう。

関連記事:時計買取のおすすめはどこ?高く売るためのコツと買取業者を紹介!

誰かに譲る・寄付する
家族や友人に譲るのも、腕時計を有効活用してもらえるよい方法です。特に就職祝いや記念日のプレゼントとして譲れば、相手にも喜んでもらえるでしょう。譲る相手の好みやライフスタイルに合いそうな腕時計があるなら、積極的に声をかけてみる価値があります。

また、NPOやチャリティ団体がリユース回収を実施していることもあります。使用可能な腕時計をリユースして、福祉施設での利用や海外支援に役立てる団体も存在します。寄付することで環境にも優しく、社会貢献にもつながります。

地域のリサイクルセンターや福祉団体でも、腕時計の寄付を受け付けている場合があります。事前に問い合わせて、受け入れ条件や手続き方法を確認してから寄付するようにしましょう。

レンタルならさまざまな腕時計を自由に楽しめる
腕時計は購入して所有すると、保管やメンテナンス、ライフスタイルの変化に応じた買い替えなどが必要になります。断捨離で悩む理由の多くは、「気に入っていたけど今は使っていない」「でも高かったし捨てるのはもったいない」という葛藤から生まれています。そんな悩みを解決する方法として、腕時計のレンタルサービスが注目されています。

高級時計を気軽に試せる
腕時計のレンタルサービスでは、ロレックスやオメガ、カルティエなど、普段は手が届きにくいブランドの腕時計を月額制で利用できます。購入すれば数十万円から数百万円する高級時計も、月額数万円から利用可能なサービスが増えています。

特別なイベントやビジネスシーンで着用したい時計を、その都度選んで利用できるのは大きなメリットです。結婚式や重要な商談、パーティーなど、シーンに応じて最適な腕時計を選択できます。

また、購入前にじっくりと試着できるため、実際に購入する際の失敗リスクも大幅に減らせます。気になっていたブランドや腕時計を実際に数週間使ってみることで、本当に自分に合うかどうかを確認してから購入を検討できるのです。

保管やメンテナンスが不要
腕時計を所有しないことで、収納スペースがいらず、部屋をすっきりと保てます。高級時計の場合、適切な保管環境を整える必要がありますが、レンタルならそうした心配は一切ありません。

定期的な電池交換やオーバーホール、ベルト交換などのメンテナンス費用も、レンタル料金に含まれているサービスが多く、突発的な出費を心配する必要がありません。特に機械式時計の場合は、数年に一度は数万円のオーバーホール費用がかかりますが、レンタルならそうした負担もありません。

また、多くのレンタルサービスでは、万が一の故障や破損も保険が適用されるため、安心して使用できます。

飽きたら交換できる
自分のスタイルや気分の変化に合わせて、気軽に別の腕時計に切り替えできるのがレンタルの最大の魅力です。季節や服装、気分に応じて腕時計を変えることで、毎日の生活にメリハリと楽しみが生まれます。

複数の腕時計を所有しなくても、レンタルなら多様なスタイルを楽しめます。スポーツウォッチやドレスウォッチ、カジュアルウォッチなど、シーンに応じて最適な腕時計を使い分けられるため、1本1本を購入するよりもコストパフォーマンスがよい場合も多いです。

また、新作や限定モデルもいち早く試せるため、常に最新のトレンドを取り入れたファッションを楽しめます。腕時計好きにとっては、さまざまなブランドや腕時計を体験できる絶好の機会でもあります。

複数の腕時計を自由に楽しむならカリトケがおすすめ
カリトケは、好きな腕時計を月額制でレンタルできるサービスです。6万人を超えるユーザーが登録し、多くの人が憧れの腕時計をシーンや気分に合わせてファッション感覚で利用しています。

50ブランド1,300種類の中から気になるブランド腕時計を、4,800円(税込5,280円)から自由に試すことが可能です。

カリトケでレンタルできる腕時計一覧

カリトケでは、商品が届いたその日から使用でき、返却期限はなく、メンテナンスも不要です。加えて、業界最安値水準の特別価格で、中古腕時計を提供しています。レンタルして気になった腕時計を、お求めやすい価格で購入できるのが特徴です。

まずはレンタルで大事なビジネスシーンや、結婚式のパーティー、購入前のお試しとして利用できるので、無料で会員登録してみてください。

タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント × ポルシェが新登場。

スポーツカーのアクセルを踏んで走り出すときの感覚を知っているだろうか? トップスピードに近づくにつれて加速が鈍くなるまで、ギアを徐々にシフトアップしていくと、シートに押し戻すほどのパワーが出て扱いやすくなる。じゃあその気持ちを時計に込めてみよう。タグ・ホイヤーの新作、カレラ クロノスプリント × ポルシェは、アイコニックなクルマメーカーとコラボレートしたクロノグラフであり、予想外のアレンジを加えた新しいムーブメントを搭載している。

タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント × ポルシェ
まずは基本的な説明から。この時計はタグ・ホイヤーの“グラスボックス”デザインをベースにしており、42mm径×14.9mm厚のケースと、二重の無反射加工を施したドーム型サファイアクリスタルにより、どの角度から見ても文字盤の縁のトラックを読み取りやすくしている。文字盤の色は18Kローズゴールド製のベージュと、スティール製のシルバーで展開。どちらもロジウムメッキの時分針を持ち、インデックスとクロノグラフ秒針をケースのトーンに合わせている。最後に、6時位置のインダイヤルと日付窓の周りにシルバーのアクセントを施していることもお伝えしよう。インダイヤルにはランニングセコンド、30分積算計、クロノグラフ用の12時間積算計をセット。しかしタキメーターが見えないこのムーブメントは少し変わっている。

タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント × ポルシェのダイヤル
0から100 km/hまでの加速はわずか9.1秒だ。いや、それはクルマのポルシェ911で実現していたことだ。しかしその偉業を記念して、フランジ上の最初の9.1秒には赤いラインがマークされている。でもちょっと待てよ、このラインはダイヤル上に20秒まで伸びているから意味がない。これは新型ムーブメントのTH20-08が、クルマのスピードメーターのように加速するクロノグラフ秒針に、動力を与えているからだ。

それはどういう意味か? 簡単に言うと、クロノグラフをスタートさせると9.1秒で文字盤の約3分の1を走るほどの速さで作動する(従来の60秒を計測するダイヤル表示の0~20秒くらい) 。その間クロノグラフ秒針は文字盤を1周するあいだに減速し、文字盤の上部に到達して再び高速で動き出すまで遅くなっていくのだ。なぜこのようなことができるのだろうか? またこれは何の役に立つのか? 私はよくわからないが、でもとにかく彼らがやってくれたのは事実だ。

タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント × ポルシェのケースサイド
記事の最後に、タグ・ホイヤーから発表されたほかのスペックを掲載したが、人々が最も興味を持つのはおそらく価格だろう。新作はSS製が115万5000円、18KRG製が295万3500円(ともに税込)だ。ポルシェラバーは財布のひもを緩めてくれ。

我々の考え
新しい “グラスボックス”カレラは、この1年半で傑出したヒット商品のひとつとなっている。ブルーダイヤルから、4月に同僚のダニーが書いた“リバースパンダ”、最近発表されたスキッパーまで、さまざまなバリエーションがあることから、タグ・ホイヤーは“グラスボックス”をプラットフォームとしてうまく活用し、万人の好みに合わせたバリエーションで製品ラインを充実している。

タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント × ポルシェ
正直言って、タグ・ホイヤーはこの時計をポルシェと共同ブランド化してそのままにしておくこともできただろうし、そうすれば、ポルシェファン相手にたくさんの時計が売れただろう。そうすべきだと言っているわけではないが事実だ。特に、今回“クロノスプリント”と名付けられた、彼らが成し遂げた斬新なTH20-08ムーブメントに関してはそう言える。

ポルシェの、最初の数段のギアで加速するように速く走るクロノグラフ、さらに”トップスピード(またはダイヤルの一番上)”に近づくにつれて減速していくというアイデアは、まあ、(かなり)非現実的ではあるが、非常にクールだ。私はその応用を考えるほど賢くないかもしれないが、ストーリー上の仕掛けとして使われるコンプリケーションとしてはかなり珍しい。

タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント × ポルシェのディテール
タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント × ポルシェ
タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント × ポルシェ
私はタグ・ホイヤーのモダンなRG製品、特にこのベージュ文字盤は、自身の好みからすると少しコントラストに欠ける。もっとも、私は295万3500円(税込)のクロノグラフを買う気にはなれないのでそれでいいのだが。シルバートーンの文字盤に大胆な赤のアクセントが効いた、SS製バージョンのほうがスピード感があっていい。これが911のファンだけでなく、その先にいるファンに語りかけるようなクロノグラフなのかどうかは、時間が経ってみなければわからない。

基本情報
ブランド: タグ・ホイヤー(TAG Heuer)
モデル名: カレラ クロノスプリント × ポルシェ(Carrera Chronosprint x Porsche)
型番: CBS2011.FC6529(SS)、CBS2040.FC8318(RG)

直径: 42mm
厚さ: 14.9mm
ケース素材: ステンレススティールまたは18Kローズゴールド
文字盤: シルバーシマーダイヤル(SS)、ベージュシマーダイヤル(RG)
インデックス: ケースカラーに合わせたバーインデックス、外周のトラックに60秒目盛り、ミニッツカウンター、セコンドインジケーター、アワーカウンター
夜光: ホワイトスーパールミノバ®
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: 911ロゴを型押ししたブラックまたはブラウンのカーフスキンストラップ、タグ・ホイヤーの盾付き。SSはフォールディングバックルプッシュボタン、RGはサテン/ポリッシュ仕上げの18K5Nソリッドローズゴールドのピンバックル

タグ・ホイヤー カレラ クロノスプリント × ポルシェに搭載されたCal.TH20-08
ムーブメント情報
キャリバー: TH20-08
機能: 時・分・スモールセコンド、日付表示、クロノグラフ(4分の1秒計、30分計、12時間計)
パワーリザーブ: 約80時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 33
クロノメーター: なし

価格 & 発売時期
価格: SSが115万5000円、RGが295万3500円(ともに税込)

新たに誕生したカラフルなオーシャノグラファートリオを紹介しよう。

ブローバがヘリテージアーカイブに眠る、1972年の“デビルダイバー”をGMTで復活させる。

1970年代初頭、アメリカならではの(そしてマーケティング戦略にも長けた)時計メーカーであるブローバは、ダイバーズのスイス規格である656フィートという数字を使って少し遊んでみたいと考え、文字盤に666フィートという深度、つまり“旧約聖書の獣(悪魔)の数字”を施したダイバーズウォッチ、“シュノーケル”を製作した。この挑戦は功を奏し、文字盤に666フィートの数字を刻んだこのダイバーズは、“デビルダイバー”の愛称で親しまれるようになった。近年、1970年代のアーカイブに手を伸ばし続けるブローバは、この度、1972年に登場したオーシャノグラファーのハンサムルックを復活させ、21世紀を頻繁に旅行する人々にアピールするべく、GMT要素を加えた、3つのユニークなカラーコンビネーションのトリオを発表した。

ブルーダイヤルのオーシャノグラファー GMT

モデルチェンジされたオーシャノグラファー GMTは、ブラックとブラウンの“ルートビア”GMTベゼルにローズゴールドPVDコーティングされたステンレススティールのスポーツブレスレット、超クラシックなブルーとレッドの“ペプシ”GMTベゼルにSSブレスレット、そして全面夜光ダイヤルのホワイトとブラックのカラーリングにラバーストラップをセットした計3本で展開している。このカラーバリエーションは、時計を現代的なものにすると同時にGMT機能を追加したことでちょっとした楽しさを提供している。自身で好きなものを選択しよう。

ホワイトダイヤルのオーシャノグラファー GMTのリストショット
米軍で使用するために考案されたオリジナルのオーシャノグラファーは、水中探査の際、着用者の手首にぴったり合うように設計された歴史的なモデルだ。アップデートされたオーシャノグラファー GMTシリーズの各モデルは、風変わりな1970年代風のケースデザインを踏襲しつつ、直径41mm、ラグからラグまでの長さが43mmというアプローチしやすいコンパクトなサイズへと改められた。文字盤を覆うダブルドーム型クリスタルの採用により厚さは14.6mmとなっているが、サファイア素材を採用したことで、よりスリムで装着しやすい印象になっている。またねじ込み式リューズのおかげで、デビルダイバーはそれぞれ666フィート(約200m)の防水性能を確保。このトリオでは針や時針、ベゼルの夜光ピップなど、スーパールミノバコーティングされたディテールが随所にあるため暗所でも読み取りやすくなっている。

オーシャノグラファー GMT、ブラウンダイヤル
このオーシャノグラファー GMTシリーズは、第2時間帯を独立した時針で単独操作できる、Miyota 9075自動巻きムーブメントを搭載。これは約42時間のパワーリザーブ、日差-10~+30秒の精度を実現している。新作はレトロで楽しい70年代のヘリテージスタイル、“デビルダイバー”という名の神秘性、ダイバーズウォッチとしての防水性、“フライヤー”型GMT機能を搭載し、さらにいくつかのカラーパレットから選べて、すべて2000ドル(日本円で約30万円)以下のレンジで手に入れることができる(編集注記:日本では未発売)。

我々の考え
オーシャノグラファー GMTのホワイトダイヤル
文字盤が全面的に発光しているのはいかが?

我々は今、ノスタルジックなマーケティング時代に身を置いているとあえて主張したい。ポケットサイズのテクノロジーが私たちの注意を引いたことで、大量生産の技術がデザインの多くに直接影響を与える以前、今では忘れ去られてしまったあの時代への温かくてファジーな憧れの感情を(時計関連であろうとなかろうと)企業が煽ろうとする試みが常に行われているのだ。何年も続くヴィンテージリバイバルウォッチというトレンドは、今起きているノスタルジーマーケティング現象の決定的な証拠だと私は思う。

ヘリテージ/ノスタルジー/ヴィンテージにインスパイアされたリブートウォッチの膨大な量を考えてみると、リバイバルウォッチのリリースに何かを感じさせるには、絶妙なバランスが必要だ。これにはユニークさ/奇抜さ、歴史的意義/正確さ、そして私が“今になってなぜ(Why Now)”と呼んでいるものが含まれているが、ただそれだけに限定されない。私にとって、このオーシャノグラファー GMTのリブートは、特にその要素の多くを満たしている。

ブルーダイヤルのオーシャノグラファーGMTのリストショット
ユニークな要素のひとつである、オリジナルから踏襲している妙に小さくて幅の広い針を私はとても気に入っている。これは円柱パーツを宝飾品のように爪で受けたインデックスと連動するよう、特別にデザインしたものだ。幅広の針だと正確な時刻がわかりづらいが、不思議なほど奇妙で機能的かつ今日の大量生産市場ではあまり見かけない。また、ミッドセンチュリーデザインのディテール(ファンキーな日付窓のことだ)の本質的な遊び心も気に入っている。このふたつのディテールは、歴史的な正確性の要素とも見事に一致していることに今気づいた。しかし歴史的な重要性についてはダイヤルにプリントされた666フィートという伝説がその条件を満たしている。ヴィンテージダイバーズや、その復刻はいくらでもあるかもしれないが、それらすべてがデビルダイバーの名を主張できるわけではない。

私がリフを奏でているあいだ、“今になってなぜ”と呼んでいるもの”は、“なぜオリジナルを買わないのか”とも呼べるのだがこれだと語呂があまりよくない。内部の仕組み上必要な調整はさておき、オーシャノグラファー GMTのリブートである、“今になってなぜ”と呼んでいる要項を満たしているのは、初代の機能を上回るGMT機能の追加と(2000ドル以下のフライヤーは本当にクールだ)、現代の時計着用者(私だ)の興味を高めるカラーバリエーションの拡大にあたる。個人的には最も驚かされた、ホワイトとブラックのモデルにとても引かれる。それはあの全面夜光ダイヤルと、何か関係があるに違いない(もうひとつの気まぐれポイント) 。

オーシャノグラファー GMTのブラウンダイヤル

ノスタルジックダイバーズ(しかもGMT機能も追加されている)を2000ドル以下のテリトリーで購入したいと考えているなら、ブローバの最新復刻モデルならきっと満足させてくれるはずだ。

基本情報
オーシャノグラファー GMTのブルーダイヤル
オーシャノグラファー GMTのブラウンダイヤル
ブランド: ブローバ(Bulova)
モデル名: オーシャノグラファー GMT(Oceanographer GMT)
型番: 96B405(ペプシ)、97B215(ルートビア)、98B407(ホワイト&ブラック)

直径: 41mm
厚さ: 14.6mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤: ブルー、ブラック、ホワイト
インデックス: 爪で留めた円柱パーツ
夜光: あり、スーパールミノバ
防水性能: 200m(666フィート)
ストラップ/ブレスレット: SS製ブレスレット(ペプシ)、ローズゴールドPVDコーティングのSS製ブレスレット(ルートビア)、グレーラバーストラップ(ホワイト&ブラック)

ムーブメント情報
ホワイトダイヤルのオーシャノグラファー GMT
キャリバー: Miyota 9075
機能: 時・分・センターセコンド、日付表示、GMT
パワーリザーブ: 約42時間
巻き上げ方式: 自動巻き
石数: 24

価格 & 発売時期
価格: ラバーストラップタイプが1295ドル(日本円で約19万2000円)、SSブレスレットタイプが1350ドル(日本円で約20万円)。